ある日突然、自死遺族になって。

2016年10月に息子を自死で亡くしました。過労自死でした。

新生活の始まり

最近はTVや店先に「新生活」「新社会人」の文字が躍っている。


どうしても息子の入学や就職の時を思い出し重ねてしまう。


あの時は、新しい生活に多少の不安はあっただろうが、希望に満ちあふれている未来しか想像していなかった。息子も、私たちも。


まさか、こんな残酷な未来が待ち構えていたなんて、未だに信じられない。


大学に入るときには、初めての一人暮らしということで、母親の私は過剰なほど、いろいろなものを準備して持たせた。


でも、今回のことがあって息子のアパートを片付けに行ったとき、十数年前の入学の際に持たせたものを、まだ使ってくれていた。


もともと物を大切に使う子だったけど、「こんなのもう捨てればよかったのに・・・」と思うようなものまで持っていてくれた。


何度も引っ越してるのに、その度にちゃんと持っていってくれたんだ・・・と思うと、ひとつひとつ手に取っては涙が止まらなくなってしまう。


それなのに、アパートを引き揚げるときに、持って帰っても置くスペースがないために、かなりの物を処分してしまった。


今になって無理してでも、もっとたくさん想い出の品を持って帰らなかったのかと後悔している。今さら手遅れだけど、我ながら薄情な母親だと自分を責めてしまう。


今までは、春が近づいてくる季節が大好きだったけど、もう桜が満開になっても、心が躍ることなんてきっとないんだろうな・・・