ある日突然、自死遺族になって。

2016年10月に息子を自死で亡くしました。過労自死でした。

息子には効かなかった本

最近、映画化されて話題になっている

「ちょっと今から仕事やめてくる」という本がある。


読後感や映画をみた感想で「いま仕事のことで悩んでいる人や、ふっと死が頭をよぎった経験のある人が読めば、自分のことと重なって死に対しての抑止力になるかも・・・」というものが多く見られた。


実は、私はこの本を、息子が亡くなる1年3か月前に送っていた。


「普通は人に薦められた本は、あまり読まないんだけど、せっかくお母さんが送ってくれたし、題名にも惹かれるから読んでみるわ。」とメールが返ってきた。


私も仕事で悩んでいた息子に、転職を勧めていた時期だったこともあったので。

特に読後感は訊ねもしなかった。


でも、結局息子は1年3ヵ月後に死を選んでしまった。


なぜ、私はあの時、本を送りつけるだけで済ませず、ちゃんと会いに行って、自分の言葉で真剣に息子と向き合わなかったのだろう。


息子がどれだけ追い詰められて、孤独と戦っていたのか、体当たりで理解しようとしなかったのだろう?


今さら後悔しても息子は戻ってこないが、

母親の救いを心のどこかで待っていたかもしれない息子が不憫でならず、息子のところに行ったときに許してもらえるのだろうか?


こればかりは、愚かな母親として、一生涯背負っていくしかない。


本当にごめんね。早く会いたい。